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銀座スキンクリニック

今回は、開院15周年を迎える銀座スキンクリニックを取材してきました!
お話を伺ったのは院長である坪内 利江子(つぼうち りえこ)医師。坪内医師は、美容皮膚科が日本で認知されるようになる前から診療を開始した、皮膚科専門医の1人です。銀座スキンクリニックを開業した後も、美容医療の正しい知識を広めたいという思いから、皮膚科学会や美容皮膚科学会、市民セミナー等での情報発信を続けています。

レーザー治療の研究と診療、どちらにおいても実績のある坪内医師は、日本のレーザー治療における先駆者ともいえる存在です。ボトックスやヒアルロン酸注入に関しても、顔面の構造、筋肉の連関を解剖学的を深く理解しているだけでなく、症例数の多さもピカイチ!今回は、レーザー治療であるPDTとピコレーザー、そしてボトックスについてお伺いしてきました。

PDTー手強いニキビの根治的治療

PDTについて、詳しくはこちら↓
https://www.antiagingtokyo.com/news_detail.php?p=214
最近になって日本でも注目を浴びるようになり、PDTを導入しているクリニックはが増えてきています。しかし中には、PDTに関する知識や理解を深めないまま導入しているクリニックも多く、そういったところでは応用を効かせた治療をすることはできません。
これに対して坪内医師はハーバード大学での研究と実践を通してPDTを習得した他、帰国後もニキビを中心に多くの症例を手掛けてきた実績があります。PDTに関する深い理解と経験があるからこそ、患者さんの状態を考慮して、内服と外用を分けたり、濃度を変えたり、加減して照射したりと微調整が可能になるのです。皮膚科専門医である坪内医師ならではの強みといえるでしょう。

症例1 頑固な顔のニキビがやっと改善した症例

長年ニキビに悩んでいた患者さんの症例です。これまで他院で内服薬、外用剤、ピーリング、レーザー…あらゆる方法を試してきてもなかなか治らなかったため、こちらのクリニックを受診しました。5%のALAを塗布して、1ヶ月おきに3回の施術を行いました。写真を見ると、かなり改善しているのがわかります。
より濃い濃度のALAを塗布したほうが大きな効果は出ますが、術後の赤みが数週間は続くほか、色素沈着のリスクもあり、ケアが大変です。「赤みが出てもいいから、早く効果を出したい」「なるべく赤みは出したくないから、ゆっくり治したい」など、患者さんの要望はさまざまなので、坪内医師は一人ひとりときちんと話した上で治療の方針を立てています。

 

症例2 顔〜首に多発するニキビが改善した症例

こちらも長年ニキビに悩んでいた32歳女性の症例です。他院にて様々な治療を行い、なかなか効果が見られなかったため受診しました。
10%のALAを塗布して、1ヶ月おきに施術を行いました。写真は2回目までしかありませんが、3回目以降はさらに改善されています。

 

ピコレーザー~ダウンタイムの少ない美肌治療~

シミやほくろ、そして白ニキビの治療にも効果を発揮するピコレーザー。継続して施術を行うことで、確実に治療することが可能となります。熱による肌のダメージが最小限に抑えられているため、全体的に当てやすく、従来のレーザーのようなダウンタイムの心配もありません。照射してすぐに日常生活に戻ることができるのは大きなメリットです。

症例1 複数の症状にトータルアプローチ


多発性の白ニキビ(隆起性)・そばかす・ほくろが混在した症例です。同じピコレーザーでも、白ニキビとほくろで波長を変えることで、トータルに効果を出しています。
なお、使用している機械のメーカーは白ニキビに対する有効性は提唱していません。しかし、レーザー治療に関するノウハウを持つ坪内先生は、レーザーの仕組みから隆起性の白ニキビにも効くと考えて治療を行いました。


「メーカーの言う通りにただ機械を操作しているだけでは、ある程度の効果はあっても、医療は変わっていきませんし、発展していきません」
と語る坪内医師。
「『よりよい治療方法を開発したい』『この機械で何ができるだろう』という医師としての目線を持つことを大切にしています」

症例2.唇の色素沈着にも効果を発揮


唇のほくろと全体的な色調に対する治療を行った症例です。1回の照射でもかなり改善しています。2回照射した後は、全体的な色調が明るくなってハリが出ただけでなく、ほくろも薄くなりました。

ボトックス注入ー解剖学的知見に裏打ちされた治療

筋肉の動きを抑制する働きのある「ボツリヌス菌毒素」を製剤化した「ボトックス」。これを極細の針を使って少しずつ筋肉に注入していくことで、しわやエラの治療に効果を発揮します。坪内医師は、患者さんにその場で表情を作ってもらい、その患者さんの筋肉はどこにどうついているか、どこの筋肉がどのくらい動いているか、などを見極めて、治療の方針やボトックスの注入量を決めています。筋肉を緩めることで骨の形も変わってくるため、それも考慮に入れて治療を行っています。おでこなどには、メソポレーションを用いることで、注射をすることなくボトックスを全体に浸透させ、まんべんなく効果を出す方法も取り入れています。

エラボトックス~解剖学的理解と技術の差が出る施術~

私は、夜間の食いしばりや歯ぎしりがひどかったことから、咬筋がかなり発達してしまっていました。大手美容外科や、 その他のクリニック計3~4院でボトックス注入を行いましたが、納得のいく効果は出ませんでした。かなりやっかいな難治例だったのです。

この状況を坪内医師に相談したところ、エラボトックスは奥が深く、いろいろな治療方法があることを教えていただきました。「筋肉を上手にコントロールして緩めていけば、骨の引っ張られる力加減が変化し、それによって骨格自体を変化させることもできる」ということは、医師である私も初めて知りました。
そこまで高度な治療は、顔面の解剖に対する的確な理解なしにはできません。特にエラの周辺には、咬筋のほか、ものを噛む時に使う咀嚼筋や、笑う時に使う笑筋など、複数の筋肉が連関して存在しているため、技術に差が出る領域なのです。

坪内医師によるオーダーメイド治療


難治例である私の状態を見て、坪内医師は「まず初期に、短いスパンでガッツリ打つ」というアプローチを取りました。「筋肉を緩ませた状態をしばらく維持すれば、骨格にも変化が起きて、筋肉自体に力が入りにくくなる。その後はメンテナンスとして、何ヶ月かに1回施術をすればよい」という方針を立てました。
坪内医師は、1回の施術でボトックスを注入する量を、患者さん一人ひとりに合わせて設定しています。一方、他院では1回あたりの使用量が決められていたため、坪内医師のような微調整は難しかったのではないかと思いました。オーダーメイド治療を追求しているか否かは、効果の面で大きな違いを生むのです。

坪内医師の施術で難治例が改善!


2015年12月15日、10回コースで治療がスタートしました。最初の5回は1ヶ月おきに打ちました。6回目以降は2ヶ月、最後の2回は4ヶ月、間隔を置いて打ちました。掲載写真は左から、5回目、6回目(2ヶ月後)、10回目(約1年後)の状態を撮影したものです。顎のラインがかなりシャープになりました。夜間の食いしばりや歯ぎしりも減ったため、肩こりも改善しました。

IPLとCO2フラクショナルレーザー

加えて、頬のニキビ・ニキビ跡・そばかすをIPLで、鼻とその周辺の毛穴をCO2フラクショナルレーザーで治療しました。光加減は少し異なりますが、この横顔を見ると、ニキビ・ニキビ跡・そばかすが改善し、全体的にトーンアップしていることがわかります。頑固な毛穴は完全には改善しませんでしたが、かなり効果がありました。

※ここで受けた施術はモニター枠ではありません。写真の撮影方法が揃っていないため光の当たり具合や背景が異なります。

皮膚科専門医、ボトックス・ヒアルロン酸注入指導医(アラガン社ファカルティ)
1986年 日本医科大学卒業 麻酔科研修後、日本医科大学皮膚科入局
フランス・パリ サンルイ病院皮膚科にて臨床研修
帰国後、日本医科大学皮膚科医局長・講師
大学勤務中、ハーバード大学皮膚科にて3年間レーザー治療の基礎・臨床研究
帰国後、日本医科大学美容皮膚科外来責任者としてレーザー治療の指導
2005年 銀座スキンクリニック開設

IPL(フォトフェイシャル)
1回…4万円
3回…10万8千円

ピコレーザー 1万円~

CO2フラクショナルレーザー 1万円~

ボトックス 2万円~

PDT 1万2千円~

今回の取材を通じて、患者さんと一緒になって綺麗を作り上げていこうとする坪内医師の美容医療にかける思いが伝わってきました。

「美容皮膚科で行われるのは医療行為ですから、メリットだけでなく、副作用もやはりあります。どんな治療でも、ドクターときちんとコミュニケーションを取って、納得した上で承諾してほしいですね」と語る坪内医師。「『なんでもいいから結果が出ればいい』と思うのではなく、徐々にでもいいので理解を深めていってほしいと思っています。そうすることによって、ご本人の満足度も大きく違ってきますから」

坪内医師は、カウンセリングや施術を行う際も、患者さん一人ひとりの反応を見ながら、なるべくわかりやすく説明をするよう心がけています。

「本気で美容医療をやりたいと思うのなら、自ら研究を深めていくはずです。エステ感覚の美容医療を行なっている人たちが、ビジネスだと割り切っているのは悲しいですね」

と坪内医師は語ります。「治りたい」「綺麗になりたい」と本気で願う患者さんたちを全力でサポートしようと、日々の診療に取り組まれています。

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